自動車の自動運転は次世代の技術として研究開発が進み、世界各国が注目している。その開発は急速で具体化しつつあるため、株式投資の市場も自動運転銘柄に注目が集まっているようだ。世界中が注目するテーマ株に乗り遅れることないよう、しっかりと自動運転関連銘柄の知識を頭に叩きこんでおこう。
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自動運転関連銘柄リスト
コード | 銘柄名 | 企業情報・業務内容 | 株師孔明の注目度 |
---|---|---|---|
6796 | クラリオン | 車載情報システム、車載音響機器を手掛ける自動運転関連企業。 | ★★★ |
4667 | アイサンテクノロジー | 「移動式高精度3次元システムMMS」などのシステム開発を行っている。 | ★★★★ |
3724 | ベリサーブ | 道路交通システムやカーナビなどの実証実験を手掛けている。実証実験の需要は高まりをみせる可能性大。 | ★★★ |
6632 | JVCケンウッド | 自動車に搭載されるセンサーや監視カメラを製造。ZMPの株主としても名を連ねている。 | ★★★★ |
6723 | ルネサスエレクトロニクス | 世界で堂々のナンバー1を誇る車載用マイコンノサプライヤ企業。先進運転支援システム(ADAS)など、同社の持つ技術力は自動運転関連でも大きな役割を果たすことが期待される。 | ★★★★ |
6989 | 北陸電気工業 | 自動運転車のセンサー技術などを開発。 | ★★★★ |
7267 | 本田技研工業 | Google傘下のWaymoと自動運転車の共同開発を行う。 | ★★★★ |
2432 | ディー・エヌ・エー | ZMPと共に自動運転タクシー「ロボットタクシー社」を設立。 | ★★★★ |
6981 | 村田製作所 | ファンクションセラミックスの電子デバイス研究・販売・生産を柱とする。2016年1月に開催された「オートモーティブワールド2016」では、3次元自社位置推定センサーを搭載したデモ機を出展。 | ★★★ |
自動運転関連銘柄とは
自動運転関連銘柄とは、自動車を自動運転するために、開発に関わっている上場企業や、そのインフラ整備のために関わっている上場企業などを指す。
現在はまだ実用化されていない分、次世代に発達する分野として、多くの投資家から期待を集めている分野だといえる。
自動運転技術が進み、実用化への整備が現実的になって来ると、爆発的な成長の可能性を秘めた分野となるため、長期的な投資の対象として目が離せない。
そんな可能性を秘めた自動運転関連銘柄には、具体的にどんな上場企業があって、さらにその企業に関係する銘柄はどんな銘柄なのか、派生的にリサーチしておくと、先回りした投資ができて有利だろう。
今後、どんな好材料が出て来るのか、しっかりとアンテナを張っておくべきだ。
世界的な企業が自動運転車を開発
自動運転が実用化されるとさまざまなメリットがある。交通渋滞が解消されたり、交通事故が減少したり、高齢者や障害者の運転支援につながるなど、より快適で安全な交通環境が期待できる。
開発企業にとってのマーケット拡大の規模ははかり知れず、非常に大きな経済効果を生むと予想されている。
また、GoogleやLGなどの世界的な企業が自動運転車を開発している中、自動運転車の開発に乗り出す企業も増えており、研究開発が相乗効果で加速していることも注目の要因の1つである。今後、新規参入する企業の動向も見逃せない。
国内の株式投資市場だけでなく、海外の市場の影響も視野に入れながら、長期的な株価の上昇を見込める分野として注目だ。
ソフトバンク 路線バス自動運転の実証実験を計画
ソフトバンクの子会社であるSBドライブは、北九州市の公道で、路線バスの自動運転の実証実験を計画している。この実装実験では運転手が操作しない自動運転レベル4で行うとのことだ。
自動運転技術のレベルは、アクセルやブレーキの操作だけが自動であるレベル1、複数の操作をするレベル2、緊急時だけ運転手が操作し、それ以外は自動であるレベル3、完全自動のレベル4に分類されており、現在レベル2までは実用化されており、レベル3とレベル4を目指して各企業が研究開発を進めている。
SBドライブは、2018年の秋頃から路線バスの実証実験を行い、2019年に実用化する目標を掲げているようだ。既に約3キロのルートが決まっており、一般の車も交えての走行も検討されている。
ホンダ Google(Waymo)と自動運転技術の共同研究
自動車メーカーのホンダの研究開発の子会社である本田技術研究所は、2016年12月22日にGoogleの関係企業と自動運転の共同開発を検討していると発表した。
共同研究をするGoogleの関連企業は、Googleの持ち株会社であるアルファベット社の子会社Waymo(ウェイモ)。このWaymoと本田技術研究所が、自動運転の実用化を目指して共同研究を検討している。
ホンダは、自動運転によって、事故に遭わない社会を目標に掲げており、自動運転技術の研究を続けてきた。今回の共同研究により、今までにない技術領域の拡大が探求されるだろう。ホンダは2020年の高速道路での実用化を目指している。
Waymoは、Googleが行っていた自動運転プロジェクトをホンダの車に搭載し、アメリカでの行動実験を行う予定だ。
自動運転関連銘柄【本命】
【6796】クラリオン
クラリオンはクラウドサービスを利用した車載情報の技術を手掛け、Googleの音声検索や、Google Placesの活用に関する契約を締結。クラリオンは、自動運転で世界を引っ張るGoogleとの契約により、投資家から自動運転関連銘柄として注目を集めている。やはり、自動運転に関して世界に先駆けている企業はGoogleを置いて他にないだろう。自動運転関連銘柄の本命として私は同社に注目している。
自動運転関連銘柄【出遅れ】
【7267】本田技研工業
Google 傘下のWaymoと自動運転の共同開発を発表したことで、本田技術研究所も再度、見直される自動運転関連銘柄だろう。以前にも人工知能(AI)システム搭 載のコンセプトカー「NewV(ニューヴィー)」を発表しており、日本車の代表格=トヨタという認識の打破に向けて今後の巻き返しに期待したいところだ。
自動運転関連銘柄【おすすめ】
【4667】アイサンテクノロジー
アイサンテクノロジーは、精度の高い地図情報や、移動しながら道路周辺の情報を3次元で測定できる「移動式高精度3次元システムMMS」などにより、自動運転関連銘柄として注目されている。
ロボットベンチャー企業のZMPと名古屋大学と一緒に、公道での実証実験の実施を発表するなど、自動運転分野に積極的に取り組んでいる。
【3724】ベリサーブ
ベリサーブは、道路交通システムやカーナビなどの実証実験を行っている。技術開発や製品開発が行われると、それに付随した実験や検査、それを製造する装置メーカーなど、派生的に注目が集まる。これは自動運転関連銘柄に限らず、どのテーマ株においても言える事なので、頭に入れておくといいだろう。
自動運転関連企業による実証実験の需要からも、同社の株価上昇に期待感が高まると睨んでいる。
【6632】JVCケンウッド
JVCケンウッドの自動運転関連銘柄の立ち位置は、センサーや監視カメラにある。JVCケンウッドの監視カメラシステムの精度には定評があり、車が自動運転をした際の歩行者や他の車、障害物などの感知に役立つ。また、同社はZMPの株主であることも情報として押さえておきたい。
【6723】ルネサスエレクトロニクス
ルネサスエレクトロニクスのマイコンが、自動車のセーフティー機能に貢献することが期待されている。
他の車が急に近づいた場合の緊急停止や、車間距離をあけるための調整機能など、自動運転に欠かせない技術を持っているため、自動運転関連銘柄として注視しておきたい銘柄だ。
【6989】北陸電気工業
北陸電気工業も自動運転関連銘柄のド真ん中な銘柄だ。自動運転車の安全走行のためのセンサー技術が注目されている。自動運転車がスピンをしたり、横滑りをした時に、すぐに復帰できるシステムの導入が進んでおり、自動運転車の安全性において、同社の技術が大きな役割を担う可能性を秘めている。
自動運転関連銘柄まとめ
自動運転関連銘柄は、世界規模の企業がその研究開発をリードしているため、今後ますますマーケットを賑わわせる分野として注目を集めている。実用化に向けて、長期的に株価の上昇が見込まれる分野と目されており、今後も目が離せないテーマ株といえる。