スマートフォンやインターネットサービスの普及によって、益々活気づいてきているのがクラウドコンピューティングだろう。クラウドの存在によって働き方も変わってきている。パソコン一台あれば、世界中のどこでも仕事ができるなんてことも珍しくなくなってきた。フリーランスとして生計を立てている人であれば、なくてはならない存在だろう。しかしながら、一歩間違えてしまうと簡単に悪用されてしまうのもクラウドコンピューティングの特徴とも言える。今後主流となってくるであろう市場なだけに、関連銘柄に注目をしていきたい。
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クラウドコンピューティング関連銘柄リスト
コード | 銘柄名 | 企業情報・業務内容 | 株師孔明の注目度 |
---|---|---|---|
2317 | システナ | 携帯電話向けソフト開発・技術支援を主とする日本のIT関連企業。 | ★★★ |
1973 | NECネッツエスアイ | NECグループのネットワークソリューション事業におけるシステムインテグレーター。 | ★★★ |
6199 | セラク | ITインフラ構築・保守を柱として事業を展開する企業。 | ★★★★ |
3900 | クラウドワークス | 同名のクラウドソーシングサイトを運営しておりその規模は国内でも最大級を誇る。 | ★★★★ |
9433 | KDDI | モバイル通信、ブロードバンドインターネットサービスを主とした日本の大手電気通信事業者。 | ★★★ |
3742 | ITbook | 主に官公庁向けへのITコンサルを展開している企業。 | ★★★★ |
3680 | ホットリンク | ソーシャルサービスを主とする、ビッグデータの取得・分析を行う企業。 | ★★★ |
3976 | シャノン | マーケティングソリューションをSaaSとして提供する企業。 | ★★★★ |
3691 | リアルワールド | 日本最大級のクラウドソーシングサービスなどを運営する企業。 | ★★★ |
クラウドコンピューティングと関連銘柄
クラウドコンピューティング
一般的に「クラウド」という名前を聞いてもピンと来ない人もまだまだ沢山いることだろう。しかしながら、大勢の人が身近なところで利用し、生活の一部にもなっているのが現状だ。そのひとつが電子メール。メールと言われてすぐに思いつくのはスマホでのやり取りではないだろうか。スマホでのメールであればそれぞれにアドレスが与えられ、専用の機器を介さなければメールのやり取りをすることができない。
しかしそれ以外での方法でもメールを利用している人も多いはず。その代表的な例がクラウドサービスの利用だ。もっと端的に説明すると「Yahoo!メール」や「Gmail」などといったサービスだろう。誰でも無料で簡単にアカウントを作ることができ、そこでは大容量のデータをやり取りしたりすることが可能だ。更には、IDやパスワードを入力するだけで、どのパソコンを利用していても使うことができる。
そのため、特に仕事を行う際では必要不可欠な存在となっており、「クラウド」という言葉は知らなくてもそれに助けられている人は少なくない。クラウドコンピューティングの普及によって、近年の働き方も大幅に変わってきていることは間違いなく、特にフリーランスにとってはこれで恩恵を受けている人も大勢いるだろう。
クラウドコンピューティングが注目される理由
総務省によると、2016年の11月時点で国内におけるブロードバンドのインターネット通信料は前年比の52%増であったと発表されている。これは10年前の11.7倍であり、いかにインターネットが普及しているかが分かる。この背景にあるのがネットビジネスの台頭だろう。
更には、クラウドコンピューティングの市場は2019年には3兆1263億円にまで達すると予測されており、大きな注目を集めている。国内には世界的な企業をはじめとした、新しく市場に乗り出してきている新興企業も多く存在している。これらがどういったサービスを展開していくのかがカギとなってくる。
働き方改革
クラウドコンピューティングが普及してきたことによって、働き方が変わってきていることは明らかだろう。その大きな特徴として、子育てや病気、怪我などによってやむを得ず会社に働きにいけない人たちでも自宅で気軽に仕事を行えるサービスも出てきている。これは、会社に属していなくても、パソコン1台あれば個人で仕事を請け負うことができる時代に突入している証でもある。
また、年金問題などによって一旦会社をリタイアした高齢者でも再雇用を求めている人は大勢いるが、そのほとんどが年齢を理由に叶わないというのが現状だ。そこでクラウドコンピューティングを利用して自身の得意分野で仕事を請け負っている人も少なくない。働き手の間口が広がるというのもクラウドコンピューティングの大きな魅力と言って良いだろう。
クラウドコンピューティング関連銘柄【本命】
【3900】クラウドワークス
同名のクラウドソーシングサイトを運営しており、その規模は国内でも最大級を誇る。ネット上の人材マッチング事業と大企業向け事業が柱となっている。
多くの在宅ワーカーが利用し、企業とのマッチング事業を展開している同社だが、趣味やアイディアを売買できる「WoWme」を開始させたり、同社サイト経由で得た報酬を3日以内に受け取れるシステムを構築したりと、クラウドワーカーにとってより良い働く環境を提供している。そういったサービスもあり、クラウドコンピューティング関連銘柄においては大きな注目を集める存在だ。
クラウドコンピューティング関連銘柄【おすすめ】
【3742】ITbook
主に官公庁向けへのITコンサルを展開している。最近では民間向けにも拡大傾向にあり、技術者の人材派遣を育成している。
自治体との根強い関係性を持っている同社では、これから本格的な本番を迎えるであろうマイナンバー関連でも注目を集めており、地方自治体のクラウド化に関して総務省から実証実験を受託していることもあって、クラウドコンピューティング関連銘柄においても、今後期待が持てる企業のひとつ。
クラウドコンピューティング関連銘柄【注目】【出遅れ】
【6199】セラク
ITインフラ構築・保守を柱として事業を展開。求人マッチングサイトや動画サイトといった自社メディアも運営している。
クラウド分野に経営の重心を置いている同社は、2016年に上場したばかりという意味でも新規銘柄としても注目を集めている。また、農業にクラウドを取り入れるなど、独自の事業を導入していることからもクラウドコンピューティング関連銘柄において期待のできる企業。
【3976】シャノン
SaaSとしてマーケティングソリューションを提供。マーケティング業務、セミナーやイベントの運営などを主としたクラウドアプリケーションを提供。
注目すべき点は、企業向けのクラウドコンピューティング先駆者でもある大手セールスフォース・ドットコムが同社の製品を導入していることだろう。このことがキッカケとなり、一気に上場まで駆け上がっているが、当然クラウドコンピューティング関連銘柄においても注目されている存在だ。
クラウドコンピューティング関連銘柄まとめ
成長市場なだけに、今後新たな仕組みを構築していくことが、関連銘柄で一歩リードできる存在となっていけるだろう。そういった意味でも新興企業が一気に注目を集める存在になることはクラウドコンピューティングの世界では決してあり得ない話でもない。老舗のグローバル企業への注目度も高い中で、こういった新たな事業を展開し、現代の働き方を変えていってくれるクラウドコンピューティング関連銘柄の動向に今後も着目していきたい。