見出し一覧
ベトナム関連銘柄に注目
ベトナム関連銘柄とは
ベトナムは東南アジアに位置する国で、今後の経済成長への期待が高い。
中国をはじめとする新興諸国の経済は成長率の鈍化が指摘されており、投資先としての魅力が低下しつつあるとの見方もできる。
いっぽう、ベトナムなどの「フロンティア」と呼ばれる地域は、中長期的に大きく成長する可能性に期待しやすいことから、今後も成長期待の資金を取り込むチャンスが少なくない。
日本とベトナムは地域的にも近く、関係性も比較的良好であることから、日本企業の中にもベトナムで事業を展開する銘柄が見られる。
ベトナムの現地企業への投資は銘柄情報が限られたり、手数料が高かったりして手掛けづらいと考える投資家も、日本のベトナム関連銘柄であれば投資しやすいのではないだろうか。
ベトナム関連銘柄が株価を上げる仕組み
ベトナム関連銘柄は、ベトナム経済の成長力が高まることで株価が上昇しやすくなる。
米中貿易摩擦が長期化する中、中国からベトナムをはじめとする東南アジアに生産拠点をシフトする動きが出始めていることから、ベトナム経済が後押しされるチャンスと言えよう。
中期的な視点でも、人件費の上昇に伴い安価な労働力の確保が次第に困難になりつつある中国から、東南アジア諸国に工場を移転させる動きは続くと考えられる。
ベトナムでは若年層が多く、人口増加に伴う経済規模の拡大にも期待できることから、ベトナム関連銘柄は、市場拡大の恩恵も受けながらベトナム事業を成長させやすいと言える。
米中貿易摩擦に伴う相場の下押し圧力から逃れられる銘柄として、ベトナム関連銘柄に注目してみても良いだろう。
動きのあるベトナム関連銘柄
ベトナムへの工場移転もあり得る<7974>任天堂は年始から1.4倍に
米中貿易摩擦の影響を懸念して、中国からベトナムへと生産拠点の一部をシフトすることも検討中の<7974>任天堂は株価が好調だ。
大発会で付けた28,410円の始値から、7月26日終値では40,220円と40%超の値上がりを見せている。
知名度の高い大型株ながら値動きも活発で、今後も個人を含めた幅広い投資家から注目を受け続けると考えられる。
携帯性を高めた任天堂スイッチライトが登場することでソフト売り上げ増につながれば、好業績を背景とした買いを集めることも可能だ。
貿易摩擦の影響を回避しやすいディフェンシブ銘柄であり、かつベトナム関連銘柄としてのテーマ性にも期待できることから株価動向は常に注視しておきたい。
ベトナム関連銘柄 一覧
コード | 企業名 | 企業情報・業務内容 | 注目度 |
7974 | 任天堂 | ゲーム機・ソフト開発に取り組む。米中貿易摩擦の悪影響を懸念して中国工場のベトナム移転を検討中。 | ★★★★ |
4968 | 荒川化学工業 | 製紙に必要な化学品等を製造。人口増加に伴うインターネット通販の増勢などを受けてベトナムでの工場新設を計画中。 | ★★★★★ |
3941 | レンゴー | 段ボールメーカー。経済発展に伴って伸びる通販向け需要などを取り込みたい。 | ★★★★ |
9983 | ファーストリテイリング | 「ユニクロ」等のブランドを抱える。ベトナムにも工場を持ち、ベトナム経済発展に伴うインフラ整備の推進などがあれば追い風。 | ★★★ |
8267 | イオン | 国内大手小売り銘柄。アジアを中心に海外展開も進めており、ベトナムの経済成長が進めば追い風。 | ★★★ |
2802 | 味の素 | 大手食品メーカー。人口増加が進む東南アジア諸国での事業拡大に期待。 | ★★★ |
4766 | ピーエイ | 求人サイト運営を手掛ける。ベトナムでの広告代理店事業の拡大に伴う業績向上に期待。 | ★★★★ |
5440 | 共英製鋼 | 電炉大手。世界経済の減速が懸念材料となる中、ベトナム事業の収益性が向上すれば追い風。 | ★★★ |
8002 | 丸紅 | 総合商社。ベトナムにおける段ボール関連品工場の新設等に関わる。 | ★★★ |
7272 | ヤマハ発動機 | 二輪車メーカー。交通渋滞が深刻な東南アジアで二輪車需要増が続けば追い風。 | ★★★ |
株師孔明注目のベトナム関連銘柄
これから注目のテーマ株となりうるベトナム関連銘柄。
その中でもとくに注目しておきたい企業を紹介していこう。
<4968>荒川化学工業
製紙に使用される化学品を製造している。
人口増加を背景に東南アジア諸国ではインターネット通販向けの段ボール需要などの伸びが期待されることから、ベトナムでの工場新設を計画中だ。
ベトナム工場は米中貿易摩擦の影響を受けづらいことから、消去法的な買いを集めることもあり得る。
国内でも堅調な段ボール需要が見込まれるほか、連続増配を実施していることから買い材料には事欠かない。
<4766>ピーエイ
求人サイト運営の他、人材派遣等も実施している。
国内では人材不足が深刻化する中、業績を伸ばし高い成長期待に応えたいところだ。
ベトナムでは求人関連の広告代理店事業に取り組んでおり、経済成長を背景に人材市場が拡大すれば追い風となる。
業績が不安定な東証2部上場銘柄だけに、テーマ性が意識されれば成長期待の資金を取りこんで一気に急騰することもあり得る。
ベトナム関連銘柄 まとめ
ベトナム関連銘柄は、米中貿易摩擦が長期化していることで注目を集めている。
ベトナムは中長期的な経済発展に伴う市場拡大にも期待できる地域であり、ベトナムでも事業を展開する銘柄には追い風となる。
貿易摩擦という逆風を避けるにあたっては、ベトナム関連銘柄の値動きを注視しておきたいところだ。